特定技能外国人を雇用している企業様が、入管から「今後も外国人を雇い続けられるか」の説明を求められることがあります。そのときに提出するのが、税理士などの専門家が作成する特定技能の評価書(報告書)です。
「どんな内容を書けばよいのか分からない」という声が多いため、この記事では、特定技能の評価書の記載例をご紹介します。実際に税理士の先生が作成し、入管で受理された報告書をもとに、会社名・数値・表現を変えて作り直したものです。
特定技能の評価書(報告書)の記載例

A4用紙1枚ほどの短い書面ですが、決算の数字を根拠にして「人件費を払い続けられる」と結論づけているのがポイントです。
評価書の組み立て方
記載例は、次の順番で書かれています。この流れに沿えば、会計事務所の先生にも依頼しやすくなります。
- 宛先:提出先の地方出入国在留管理局(出張所)
- 表題:何についての報告書かが分かる題名
- 何についての報告か:「受入企業が外国人を雇い続ける能力があるか」への回答であること
- 数字の根拠:直近2期分の決算から、利益率や支払能力の数字を示す
- 結論:給与などの人件費を安定して払えると判断できること
- 日付・事務所名・署名押印:作成した専門家の情報
記載例で使われている3つの財務指標
記載例では、次の3つの数字を使って会社の状況を説明しています。どれも決算書から計算できる数字です。
売上高経常利益率
経常利益を売上高で割った数字です。売上に対して、どれだけ利益を出せているかを表します。前の年より上がっていれば、稼ぐ力が改善していると説明できます。
総資本経常利益率
経常利益を総資本(会社の財産全体)で割った数字です。会社の財産を使って、どれだけ効率よく利益を出せているかを表します。
当座比率
すぐに現金にできる資産(現金・預金・売掛金など)を、1年以内に払う借金で割った数字です。一般的に100%以上あれば、短期的な支払いに困りにくい目安とされています。
特定技能で債務超過のときは、改善の見通しも書き足しましょう
今回の記載例は、利益が大きく改善していることを数字で示した報告書です。これに対して、決算が債務超過(会社の借金が財産より多い状態)のときは、入管から「改善の見通しについて評価を行った書面」を求められます。その場合は、次の内容も書き足すと安心です。
- 債務超過の金額と、そうなった原因
- 改善に向けた取組み(売上の拡大、経費の削減など)
- 債務超過を解消できる見込みの時期(今後の事業計画)
- 給与や税金・社会保険料を払っていけるかどうかの意見
債務超過で入管から書類が届いたときの流れは、特定技能の受入企業が債務超過・赤字のとき入管から求められる書類とはで詳しく解説しています。
特定技能の評価書は誰に作成を頼めばよい?
入管からの通知書では、評価書を作成する人として「中小企業診断士、公認会計士、税理士等」と書かれています。顧問の税理士・会計士の先生がいらっしゃる場合は、まずはその先生にご相談ください。この記事の記載例も、税理士の先生が作成したものをもとにしています。特定技能の受入企業に求められる基準は、出入国在留管理庁の特定技能運用要領でも確認できます。
たかやま行政書士事務所へご相談ください
当事務所では、特定技能の在留資格申請、在留期間の更新、定期届出まで、受入企業様を一貫してサポートしています。評価書のひな形のご用意や、会計事務所様へのご説明もお手伝いできますので、特定技能の評価書でお困りの際はお気軽にご相談ください。
