特定技能の随時届出とは?受入企業が14日以内に出す6つの届出を一覧で解説【2026年版】

特定技能の随時届出とは、特定技能外国人を受け入れている企業が、雇用契約や支援の体制などに変化があったときに、そのつど入管へ出す届出です。

年に1回の定期届出とは別のものです。退職者が出たとき、契約の内容を変えたとき、登録支援機関を替えたときなどに必要になり、期限は「14日以内」と短く決まっています。

この記事は、特定技能外国人を雇用している企業のご担当者様に向けて、随時届出の種類と、どんな場面で必要になるかを一覧でまとめたものです。

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特定技能の社員が辞めることになったけど、入管に何か出さないといけないの?
目次

結論:まず押さえておきたい5つのポイント

  • 特定技能の随時届出は、全部で6種類あります
  • 期限は原則として、届け出る理由が生じた日から14日以内です
  • 届け出るのは受入企業です。登録支援機関に支援を委託していても変わりません
  • 自己都合の退職と会社都合の退職では、出す届出の数が違います
  • 届け出ないと罰金・過料の対象となり、今後の受入れにも影響することがあります

※この記事は一般的な解説です。届出が必要かどうかは、個別の事情によって異なります。

随時届出とは?定期届出との違い

特定技能外国人を受け入れている企業(特定技能所属機関)には、入管法第19条の18で、入管への届出が義務づけられています。届出には2つの種類があります。

種類いつ出すか何を届け出るか
定期届出年に1回(毎年5月31日まで)前年度の受入れ・活動・支援の状況
随時届出届け出る理由が生じるたび雇用契約の変更・終了、支援体制の変更、受入れ困難など

定期届出は決まった時期にまとめて出すものですが、随時届出は「何かが変わったとき」にそのつど出します。いつ必要になるか予測しにくいため、うっかり出し忘れが起きやすい届出です。

特定技能の随時届出は6種類

出入国在留管理庁が案内している随時届出は、次の6種類です。様式は入管庁の「参考様式」です。

特定技能の随時届出6種類の一覧。雇用契約、支援計画の変更、支援委託契約、受入れ困難、基準不適合、支援の実施困難と、それぞれの参考様式番号
特定技能の随時届出は6種類。どれも14日以内に提出します
届出必要になる主な場面参考様式
1. 雇用契約に係る届出雇用契約の内容を変えた/契約が終わった(退職など)/同じ会社と契約を結び直した第3-1-1号(変更)
第3-1-2号(終了・締結)
2. 支援計画変更に係る届出支援責任者・支援担当者の交代、支援の内容や実施方法の変更、自社支援への切替えなど第3-2号
3. 支援委託契約に係る届出登録支援機関との支援委託契約を結んだ・変えた・終えた第3-3-1号(変更)
第3-3-2号(終了・締結)
4. 受入れ困難に係る届出会社都合で辞めてもらうことになった/行方不明になった/1か月以上働けない状況になったなど第3-4号
5. 基準不適合に係る届出税金・社会保険料の滞納、同じ業務の従業員の非自発的離職、出入国・労働関係法令の不正行為など第3-5号
6. 支援計画の実施困難に係る届出支援計画どおりに支援できなかった/外国人の困りごとを社内で解決できず、行政機関などに相談したなど第3-7号

このうち2・3・6は、支援を自社で行っているか、登録支援機関に全部委託しているかで、必要かどうかが変わります。たとえば6は、支援を登録支援機関に全部委託している場合、受入企業からの届出は不要とされています(登録支援機関の側で別の報告をします)。

期限は「14日以内」。入管に届いている必要があります

随時届出の期限は、原則として届け出る理由が生じた日から14日以内です(入管法施行規則第19条の17第2項)。入管庁のQ&Aでは、次の点が示されています。

  • 14日以内に入管に「届いている」必要があります。郵送の場合、14日以内の消印があればよい、というわけではありません
  • 14日を過ぎてしまっても、提出はできます。ただし、遅れた理由を説明する文書を必ず付けます
  • まだ起きていない未来の日付を理由が生じた日として、先に届け出ることはできません
  • 外国人が「特定技能」で在留していた間に起きたことなら、その後ほかの在留資格に変わっていても、出国していても届出が必要です

基準不適合の届出(5)は、基準に合わなくなる事由が生じたことを「知った日」から14日以内です。14日以内に問題を直せた場合でも、届出そのものは必要です。

支援計画の実施困難の届出(6)も、入管庁の案内では、支援の実施が困難となる事由を「知った日」から14日以内に提出するものとされています。

よくある場面別:どの届出が必要?

受入企業様からよくご相談をいただく場面ごとに、必要になる届出をまとめました。

特定技能の社員が自己都合で退職したとき

雇用契約の終了の届出(第3-1-2号)を、契約が終わった日から14日以内に出します。自己都合の退職であれば、受入れ困難の届出は不要です。

会社の都合で辞めてもらうとき

届出は2段階になります。まず、解雇の予告など、契約の終了が見込まれる事由が生じた時点で、受入れ困難の届出(第3-4号)を出します。その後、実際に契約が終わったら、終了日から14日以内に雇用契約の終了の届出(第3-1-2号)を出します。

連絡が取れなくなった(行方不明)とき

受入れ困難の届出(第3-4号)が必要です。そのまま契約を終了した場合は、雇用契約の終了の届出も出します。

病気・けが、出産・育児などで1か月以上働けないとき

入国や在留資格の変更の許可を受けた後に、1か月以上活動できない事情が生じた場合は、受入れ困難の届出(第3-4号)が必要です。会社の都合(生産ラインの縮小など)か、本人の事情(私生活上の病気・けが、妊娠・出産・育児のための休業など)かは問いません。

なお、働けない事情がないのに、本人の意思で有給休暇などを使って1か月以上休む場合は、この届出は不要とされています。

給与や勤務地など、雇用条件を変えたとき

雇用契約の変更の届出(第3-1-1号)が必要です。ただし、業務の内容や報酬の額など労働条件以外の変更で、契約に実質的な影響がない「軽微な変更」であれば不要です。どの変更が届出の対象になるかは細かく決まっているため、迷ったら変更する前にご相談ください。

登録支援機関を替えたとき・自社支援に切り替えたとき

登録支援機関を替えたときは、前の機関との支援委託契約の終了と、新しい機関との締結の届出(いずれも第3-3-2号)が必要です。支援計画書に書いた登録支援機関の情報も変わるため、支援計画変更の届出(第3-2号)もあわせて出します。

登録支援機関との契約をやめて自社で支援を行うことにした場合も同じで、支援委託契約の終了の届出と、支援計画変更の届出の両方が必要です。

税金や社会保険料の滞納が分かったとき

基準不適合の届出(第3-5号)が必要です。経営の状況について入管から書類を求められた場合の対応は、特定技能の定期届出のあと、入管から経営状況の書類を求められたら?で解説しています。

届け出なかったときのリスク

随時届出を出さなかったり、事実と違う届出をしたりすると、次のような不利益を受けるおそれがあります。

  • 雇用契約に係る届出(1):30万円以下の罰金(入管法第71条の4)
  • それ以外の随時届出:10万円以下の過料(入管法第77条の2)
  • 一定の期間、新たに特定技能外国人と雇用契約を結べなくなる場合がある

届出の漏れは、今後の在留資格の申請や更新の審査にも影響しかねません。社内で「何かが変わったら届出を確認する」流れを決めておくことをおすすめします。

届出書の作成を頼めるのは行政書士・弁護士です

随時届出の届出書は、受入企業の役職員が作成するのが基本です。社外に作成を頼む場合、入管庁のQ&Aでは、依頼できるのは行政書士か弁護士とされています。それ以外の人に頼むと、行政書士法などに触れるおそれがあり、適正な届出とみなされないことがあります。

行政書士や弁護士に作成を頼んだ場合は、委任関係を示す委任状を届出書に添えて提出します。

登録支援機関などが「書類の作成代はいただかないので大丈夫」と言って、届出書を作っているケースがあります。しかし、2026年1月に施行された行政書士法の改正で、「いかなる名目によるかを問わず」報酬を得て書類を作ることは、行政書士と弁護士でなければできないことがはっきりしました。支援委託料など別の名目で報酬を受けていれば違法となるおそれがあり、作成した側の法人も罰せられます。依頼した会社も、届出が適正に行われていないとみなされるおそれがあります。届出をしなかった・偽りの届出をした場合は、受入企業に罰金・過料があり、一定期間受入れができなくなることもあります。「知らなかった」では済まされません。

随時届出の作成・提出をお任せください

退職・契約の変更・登録支援機関の変更など、
「どの届出が必要か」の確認から書類の作成まで行政書士が対応します。

初回相談は30分無料(原則オンライン)。期限が迫っているときも、まずはご連絡ください。

登録支援機関に委託していても、届け出るのは受入企業です

「支援は登録支援機関にお願いしているから、届出も向こうがやってくれる」と思われている企業様は少なくありません。しかし、随時届出は受入企業の責任で行うものです。登録支援機関が受入企業に代わって届け出ることはできないと、入管庁は案内しています。

登録支援機関から退職や困りごとの連絡を受けたら、その時点で「随時届出が要るかどうか」を確認するようにしましょう。

提出先と提出方法

  • 提出先:受入企業の住所(法人の場合は登記上の本店所在地)を管轄する地方出入国在留管理局・支局
  • 提出方法:窓口への持参、郵送、またはインターネットの電子届出
  • 電子届出:事前に利用者情報の登録が必要です

届出ごとに添付する書類が異なります。届出書の書き方や添付書類は、届出の種類ごとに別の記事で順にご紹介していく予定です。

よくある質問

Q. 14日を過ぎてしまいました。もう出せませんか?

A. 提出できます。気づいた時点で速やかに提出してください。その際は、遅れた理由を説明する文書を必ず添付します。

Q. 一時帰国のために、いったん雇用契約を終了しました。届出は必要ですか?

A. 雇用契約の終了の届出が必要です。再入国後に同じ会社と同じ分野で契約を結び直した場合は、新たな契約の締結の届出も必要になります。一時帰国による契約の終了が本人の都合によるものでない場合は、終了が見込まれた時点で受入れ困難の届出も必要です。

Q. 特定技能の社員が別の在留資格に変わりましたが、引き続き雇用します。届出は必要ですか?

A. 雇用を続ける場合でも、「特定技能」から別の在留資格に変わったときは、雇用契約の終了の届出が必要です。在留資格の変更が本人の都合によるものであれば、受入れ困難の届出は不要です。

Q. 届出を出したあとに、内容の誤りに気づきました。

A. 新しく届出書を作り直して出すのではなく、提出した届出書を補正する扱いになります。届出を出した地方出入国在留管理局に問い合わせてください。

Q. 支援を登録支援機関に全部委託しています。支援計画の実施困難の届出は必要ですか?

A. 全部委託している場合、受入企業からの届出は不要とされています。登録支援機関の側で、別の報告書を提出します。

まとめ

随時届出は、退職・契約の変更・登録支援機関の変更など、受入れ中に「何かが変わったとき」に出す届出です。種類は6つあり、どれも期限は14日以内と短めです。

登録支援機関に委託していても、届け出る責任は受入企業にあります。社員の退職や条件の変更が決まったら、まずは届出が必要かどうかを確認することが、出し忘れを防ぐいちばんの近道です。

特定技能の届出は、たかやま行政書士事務所へご相談ください

当事務所では、特定技能の在留資格申請から在留期間の更新、定期届出・随時届出まで、受入企業様を一貫してサポートしています。

  • どの随時届出が必要かの確認
  • 届出書・添付書類の作成と提出
  • 期限を過ぎてしまった届出の対応
  • 定期届出・在留期間の更新とあわせた管理

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出典

※本記事は2026年10月22日時点の公表情報に基づいています。届出が必要かどうか、どの様式を使うかは、個別の事情によって異なります。実際の届出の前に、最新の情報をご確認いただくか、ご相談ください。

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