特定技能の定期届出Q&Aまとめ|入管庁の公式資料から28問を整理

入管庁の公式資料から特定技能の定期届出に関する28問を整理したQ&Aまとめ

入管庁の複数のページやPDFから、定期届出の答えを探すのは大変です。このページでは、公式Q&A・作成要領・お知らせに分かれた情報を、28の質問にまとめました。

提出対象・必要書類・署名・給与計算・訂正を分野別に整理。質問一覧から必要な回答へ移動でき、各分野の出典も確認できます。

定期届出は年1回の報告です。年度末に在籍者がいなくても、対象年度に受入れ実績があれば原則として提出が必要です。

制度の全体像は提出時期・必要書類、記入方法は書き方・計算例をご覧ください。

資料確認日:2026年9月22日。提出時は最新の公式案内をご確認ください。

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提出時期と対象者のQ&A

登録支援機関との分担・署名のQ&A

必要書類・省略・提出方法のQ&A

給与・活動日数のQ&A

間違い・遅れ・随時届出のQ&A

提出時期と対象者のQ&A

Q1.定期届出は、いつの分を、いつまでに提出しますか?

対象期間は4月1日から翌年3月31日まで、提出期間はその翌年度の4月1日から5月31日までです。現行の定期届出は年1回です。

例えば、2026年度分(2026年4月1日~2027年3月31日)は、2027年4月1日~5月31日に提出します。提出日からさかのぼって1年間を集計するのではありません。

Q2.採用したものの、まだ入国していない人も対象ですか?

在留資格認定証明書の交付を受けていても、まだ入国していない人は対象に含めません。雇用契約の締結や認定証明書の交付だけで、受入れ済みとして数えないようにします。

例えば、2027年3月に認定証明書が交付され、同年5月に特定技能で上陸許可を受けた方は、2026年度分ではなく、2027年度分の届出対象になります。

Q3.3月末に入国し、働き始めたのが4月でも対象ですか?

はい。対象年度内に特定技能1号・2号の上陸許可または在留資格変更許可を受けた方は、実際の勤務開始が翌年度でも対象になります。

例えば、2027年3月31日に特定技能で上陸許可を受け、4月2日から働き始めた場合は、2026年度分の対象です。初出勤日だけで判定しないことが大切です。

Q4.すぐに退職した人や、年度末にはいない人も含めますか?

はい。対象年度に1日でも所属していた方は、定期届出の対象です。数日で退職した場合も、年度末に特定技能外国人が誰もいない場合も、対象年度の受入れ実績を確認します。

雇用契約終了などの随時届出を提出済みでも、それを理由に定期届出から外すことはできません。対象年度を通じて受入れがなかった場合とは区別してください。

Q5.途中で別の在留資格や特定技能2号になった場合は?

「特定技能」以外の在留資格へ変更した方は、変更許可までの特定技能としての活動を報告します。

特定技能1号から2号へ変更した方も対象です。報告対象人数は2号に計上し、1号と二重に数えません。ただし、1号だった期間の支援実施状況の報告は必要です。2号だけを受け入れている企業も定期届出の対象ですが、2号について1号と同じ支援義務があるわけではありません。

人数と労働条件欄の扱いは別に確認します。詳しくは1号から2号への移行を含む記入例をご覧ください。

ここまでの根拠:定期届出Q&A・Q3~Q6、作成要領・冒頭および「3」。

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登録支援機関との分担・署名のQ&A

Q6.登録支援機関に全部委託していれば、企業は何もしなくてよいですか?

いいえ。定期届出は、受入れ企業である特定技能所属機関の責任で提出します。登録支援機関は、支援の実施状況を所属機関経由で届け出る仕組みです。

企業は受入れ・活動の情報を整理し、登録支援機関から支援実績の情報を集めて取りまとめます。電子届出には特定技能所属機関のアカウントを使います。

Q7.年度途中で登録支援機関を変更した場合は?

以前の委託先と現在の委託先、それぞれの担当期間の支援実績を集め、企業が年度全体を取りまとめます。途中で自社支援へ切り替えた場合は、その期間の実績も含めます。

現在の委託先の記録だけでは、前半の支援が抜けることがあります。委託先名・支援期間・実施記録を対応させて確認しましょう。

Q8.本社・店舗・工場ごとに別々に提出しますか?

法人の場合、届出本体は本社・本店で取りまとめ、法人として1部提出します。店舗や工場ごとに同じ届出本体を提出する方法ではありません。

一方、参考様式第3-6号の別紙1は事業所ごとに作成し、本社でまとめて添付します。「本体の提出単位」と「別紙1の作成単位」を分けて考えると整理しやすくなります。

Q9.作成責任者は代表取締役でなければいけませんか?

いいえ。特定技能所属機関の役職員のうち、その文書の作成に責任を負う人であれば、必ずしも代表者や役員である必要はありません。

責任者の氏名欄と、実際の作成者の署名欄を混同せず、それぞれの欄に沿って記載します。

Q10.署名欄は、氏名を印字すれば足りますか?

公式Q&Aでは、所属機関の役職員で実際に作成した人が署名し、印字による記名だけでは足りないとされています。電子署名法の所定の要件を満たす電子署名については、有効として扱える旨も示されています。

また、支援を委託していても、所属機関側の作成者欄を登録支援機関の担当者の署名で置き換えることはできません。所属機関と登録支援機関それぞれの欄を確認してください。

Q11.署名用の「別紙2」は、委託先が1機関でも必要ですか?

全部委託をしていて電子届出を利用する場合は、委託先が1機関でも必要です。 全部委託先の登録支援機関の署名を受けた別紙2を添付します。

紙で提出する場合も、複数の登録支援機関へ全部委託していれば別紙2が必要です。1枚への署名が難しい場合などは、複数枚に分けることもできます。単に委託先が1機関かどうかだけでなく、提出方法も確認しましょう。

根拠:定期届出Q&A・Q7~Q11、Q24・Q25、作成要領・冒頭、「7」「8」。

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必要書類・省略・提出方法のQ&A

Q12.全ての企業で、提出書類は同じですか?

いいえ。届出本体・別紙1などの共通書類に加え、支援の委託状況、給与の支払方法、企業が「一定の基準」を満たすかどうかで必要書類が変わります。

前年の控えだけで準備せず、定期届出の提出資料一覧表の共通欄と、自社に該当する区分を確認してください。全体の準備は必要書類と企業の準備の記事でも整理しています。

Q13.電子届出を使えば、添付書類を省略できますか?

電子届出を使うだけでは省略できません。「一定の基準」は、次の3条件を全て満たすものです。

  1. 過去3年間、指導勧告書の交付や改善命令処分を受けていないこと。
  2. 在留諸申請をオンライン申請、各種届出を電子届出で行うこと。
  3. 公式に定められた実績・事業規模などの区分のいずれかに該当すること。

3には、上場企業などのほか、特定技能所属機関として3年間の継続した受入れ実績があり、過去3年間債務超過でない法人などが含まれます。該当性を示す書類や誓約書等は必要で、全ての書類が不要になる制度ではありません。

Q14.これからオンライン申請へ切り替える企業も、省略の対象になりますか?

公式Q&Aでは、利用者登録・利用申出を完了し、今後、在留諸申請と各種届出をオンライン申請・電子届出で行う場合の取扱いが示されています。他の基準も満たしていることが前提です。

「切り替える予定」と考えているだけでは不十分です。また、この取扱いで省略した後に紙の申請・届出を行うと、指導勧告や申請上の不利益な取扱いを受け得る旨の注意があります。今後も運用できる体制と併せて判断してください。

Q15.賃金台帳の写しは、今も添付が必要ですか?

制度変更の案内では、特定技能外国人と比較対象の日本人労働者の賃金台帳の写しは、定期届出の添付が不要になったとされています。

ただし、給与額や控除額を正しく集計するための元資料は必要です。添付不要を理由に、給与記録の整備や確認まで不要と考えないようにしましょう。届出内容によって入管から追加資料を求められる場合もあります。

Q16.給与を現金で支払っている場合、追加書類はありますか?

あります。預貯金口座への振込み以外の方法で給与を支払っている場合は、該当する外国人について報酬支払証明書(参考様式第5-7号)が必要です。

別紙1の支払方法と実際の支払記録を照合し、振込み以外で支払った対象者を漏らさないようにします。

Q17.電子届出の登録で注意することはありますか?

事前に利用者登録と利用申出を行い、機関種別は「特定技能所属機関」を選びます。単なる「所属機関」と取り違えないようにしてください。

電子届出では届出本体を画面入力し、別紙等の必要書類をデータで添付します。提出直前に登録を始めず、電子届出システムの公式案内で準備を進めましょう。

Q18.紙で提出する場合は、外国人の住所を管轄する入管へ出しますか?

定期届出の提出先は、特定技能所属機関の住所を管轄する地方出入国在留管理局または支局です。法人では、登記上の本店所在地を基準にします。

外国人本人の住所や勤務する店舗の所在地だけで提出先を選ばず、提出資料一覧表と最新の管轄案内を確認してください。

根拠:定期届出Q&A・Q9~Q14、提出資料一覧表、ルール変更案内。

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給与・活動日数のQ&A

Q19.給与は手取り額を書けばよいですか?

いいえ。本体の「きまって支給する現金給与額」は税金や社会保険料などを控除する前の金額です。別紙1の「報酬の支給総額(年間)」も、基本賃金と諸手当等を合わせた控除前の金額を記載します。

本体は月平均、別紙1は本人ごとの年間総額です。同じ数字をそのまま両方へ転記しないようにします。

Q20.年度途中に入社した人がいる場合、月平均はどう計算しますか?

対象者の年間の対象数値を合計し、対象者全員の在籍月数の合計で割ります。給与月額を単純に人数で平均する方法や、年間合計を一律12か月で割る方法ではありません。

例えば、全員が特定技能1号で、算定対象となる給与の合計が708万円、在籍月数の合計が30か月なら、月平均は236,000円です。この金額は説明用の架空例です。1号・2号は分け、途中月の除外なども確認します。

計算過程は給与の月平均・賞与・昇給率の記入例をご覧ください。

Q21.同じ会社で別の在留資格から特定技能になった場合、給与はいつから集計しますか?

公式Q&Aでは、在留資格変更許可を受けた月の翌月に支給された給与から、平均の算定対象とするとされています。

「何月に働いたか」と「何月に支払ったか」を分けて確認してください。これは本体の平均算定についての説明で、別紙1の年間総額の集計と混同しないようにします。

Q22.有給休暇や生活オリエンテーションも活動日数に入れますか?

別紙1の「活動日数の総数(年間)」には、実際に就労した日数を記載します。有給・無給を問わず、休暇などで働いていない日は含めません。

一方、1号特定技能外国人支援計画に基づく生活オリエンテーション等の支援や、職務命令による出張・研修は活動日数に含めます。本体の実労働日数とは欄の意味を分けて集計しましょう。

Q23.夜勤で日付をまたぐ勤務は、2日と数えますか?

公式Q&Aが示す、22時から翌7時まで・休憩1時間という交代制勤務の例は、1日と記載します。

この取扱いは、交代制勤務、または雇用条件書で当初から勤務時間が8時間以内かつ午前0時を超えることが指定されている場合の説明です。日付をまたぐ全ての働き方に、一律に当てはめないようにしてください。

Q24.年間の報酬は、勤務月と支払月のどちらで集計しますか?

別紙1の「報酬の支給総額(年間)」は、届出対象期間中に実際に支払われた給与を集計します。

例えば、毎月20日締め・翌月10日払いなら、4月10日から翌年3月10日までに支払われた給与の総額を記載します。活動日数の対象と、給与の勤務対象月が対応しない場合でも差し支えないとされています。

根拠:定期届出Q&A・Q17・Q18・Q20~Q23、作成要領・「4」「8」。

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間違い・遅れ・随時届出のQ&A

Q25.提出後に記載ミスを見つけたら、どうすればよいですか?

紙で提出した場合は、提出先の地方出入国在留管理局へ問い合わせ、補正した届出書を提出します。

電子届出後の誤りや追加書類については、令和8年5月の公式Q&Aで、管轄の地方出入国在留管理局へ、理由書と補正した届出書等を紙で提出する方法(窓口または郵送)が示されています。新規届出を重複して送る前に、提出済みの届出と修正箇所を整理してください。

Q26.提出期限を過ぎた場合や、証明書が間に合わない場合は?

提出が遅れた場合は、遅延理由を記載した理由書を添付する必要があります。未提出のまま翌年まで待たず、提出先に対応を確認し、必要書類を整えてください。

なお、2026年5月20日付のお知らせでは、公的機関の証明書の発行に時間がかかる状況を受け、5月31日までにその証明書を提出することが難しい場合の後日提出が認められました。ただし、証明書以外の必要書類は5月31日までに提出し、証明書は発行後速やかに、お知らせの別紙を添えて追加提出する取扱いです。

これは2026年の提出について示された取扱いです。届出全体の期限延長や、2027年以降も当然に利用できる措置とは解釈せず、提出年度の公式案内を確認してください。

Q27.定期届出が年1回なら、退職や支援の問題も年1回まとめればよいですか?

いいえ。定期届出と随時届出は別の手続です。雇用契約の終了・変更など、届出が必要な事由が生じた場合は、随時届出の期限に従って対応します。

所属機関の随時届出は原則として事由が生じた日から14日以内です。支援計画の実施困難については、その事由を認知した日から14日以内とする案内があります。年1回の定期届出まで待たず、事由に応じた届出・報告と期限を確認してください。

Q28.どのような場合に行政書士へ相談するとよいですか?

対象者・必要書類が明確で、給与や支援の記録がそろっていれば、自社で準備を進められます。一方、次のような場合は、元資料と判断に迷う点を整理して相談すると、確認が必要な箇所を絞りやすくなります。

  • 退職、再雇用、在留資格変更があり、対象者や集計期間が分からない。
  • 複数の事業所・登録支援機関の記録を取りまとめる必要がある。
  • 書類を省略できる基準に該当するか判断できない。
  • 提出期限を過ぎている、提出後に誤りが見つかった。

たかやま行政書士事務所では、特定技能の手続や届出についてご相談を承っています。対象年度、受入れ人数、支援の委託状況、困っている項目をお知らせください。

根拠:定期届出Q&A・Q15・Q16、提出資料一覧表、2026年5月20日・添付書類の提出のお知らせ、随時届出Q&A、支援の実施困難に係る提出資料一覧。

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本記事は一般的な制度説明です。提出時には最新の様式・作成要領と、自社の受入れ・支援状況を照合してください。