育成就労計画の認定申請が令和8年9月1日から始まります|施行日前申請の期限と準備を行政書士が解説

技能実習制度に代わる育成就労制度が、令和9年4月1日から始まります。その最初の手続である育成就労計画の認定申請の受付が、令和8年9月1日(火)に開始されます。

制度が始まる前に受け付けるため「施行日前申請」と呼ばれます。受付期間は令和9年3月31日(水)まで。ただし、いつ出してもよいわけではなく、育成就労を開始する予定日の7か月前から5か月前までの間に申請することとされています。逆算すると、施行直後の令和9年4月に受入れを始めたい企業の申請時期は、令和8年9月1日から11月1日までの間ということになります。

この記事は、技能実習生を受け入れている企業育成就労での受入れを検討している企業に向けて、いつ・どこへ・何を出すのかを整理したものです。

目次

結論:まず押さえておきたい5つのポイント

  • 受付期間は令和8年9月1日(火)から令和9年3月31日(水)まで。郵送は9月1日以降に到着するよう送ります
  • 申請の時期は育成就労を開始する予定日の7か月前から5か月前までが原則です
  • 提出先は機構の本部ではなく、申請者(法人は本店)の住所地を担当する地方事務所・支所です
  • 監理型で受け入れる場合、監理支援機関の許可の施行日前申請が先。その受理票の写しが申請時に必要です
  • 審査結果の通知は令和9年4月1日以降。手数料の金額は、令和8年8月17日時点でまだ公表されていません

以下は制度の一般的な解説です。実際の申請では、分野ごとの上乗せ基準や個別の事情によって取扱いが変わります。最新の運用は必ず一次情報でご確認ください。

育成就労計画の認定申請とは

育成就労制度では、外国人を受け入れる企業(育成就労実施者)が、受け入れる外国人ごとに育成就労計画を作成し、外国人技能実習機構の認定を受ける必要があります。技能実習制度における技能実習計画の認定に当たるものです。

育成就労には単独型育成就労監理型育成就労の2つの区分があり、区分ごとに提出書類が定められています。監理型の場合、計画は監理支援を行う法人の指導に基づいて作成します。

制度そのものの概要は、2027年開始「育成就労」制度をやさしく解説で説明しています。あわせてご覧ください。

いつ申請するのか

育成就労計画の認定申請のスケジュールを示す図。受付期間は令和8年9月1日から令和9年3月31日まで、申請は開始予定日の7か月前から5か月前まで
育成就労計画の認定申請(施行日前申請)のスケジュール

受付期間と申請時期は、次のとおりです。

項目内容
受付期間令和8年9月1日(火)〜令和9年3月31日(水)
申請の時期原則として、育成就労を開始する予定日の7か月前〜5か月前
結果の通知令和9年4月1日以降、順次郵送
制度の施行日令和9年4月1日

たとえば令和9年6月1日に育成就労を開始する場合、申請できるのは令和8年11月1日から令和9年1月1日までです(機構が示している例です)。

申請書は、原則として令和9年4月1日以降に育成就労を開始する時点の状況に基づいて作成します。将来的に合併・分割や個人事業主からの法人化を予定している場合は、その手続を済ませてから申請してください。

なお、申請書の省令様式は4種類あります。どの様式を使うかを取り違えないよう、提出前に確認が必要です。

どこへ・どうやって申請するか

申請先は、育成就労を行わせようとする申請者(法人の場合は本店)の住所地を担当する、外国人技能実習機構の地方事務所・支所です。本部ではありません。大阪府の企業であれば大阪事務所が担当になります。

郵送のほか、地方事務所・支所へ来所して提出することもできます。郵送の場合は、原則として簡易書留・レターパックプラス等(対面での手渡しで届き、受領印または署名があり、信書を送れる方式)で送ります。

  • 認定申請1件につき、申請書は正本1通と写し1通添付書類は正本1通が必要です
  • 提出書類一覧・確認表」も提出書類の一つです。令和8年8月時点では、確認表と記載例は準備中で、順次公開されます
  • 同じ申請者が複数の申請を同時に郵送するときは、1つの封筒にまとめて構いません
  • 複数の申請者分をまとめて送るときは、申請者ごとに封筒を分けてください
  • 技能実習計画認定申請書と同じ封筒に入れてはいけません。必ず封筒を分けます
  • 提出した正本は返却されません。手元に控えを残してから送ってください

手続の流れは、育成就労計画の作成 → 手数料の納付 → 認定申請(郵送または来所)→ 認定通知書の発行、という順です。手数料の納付に関する案内は「追って掲載予定」とされており、令和8年8月17日時点で金額は公表されていません。納付方法が示され次第、申請前に確認してください。

監理型で受け入れる場合に先に確認すること

監理型育成就労では、監理支援を行う法人の状況が整っていないと、企業側の計画も認定されません。申請書を作る前に、監理団体と一緒に次の点を確認してください。

  • 監理支援を行う法人が、技能実習法に基づく監理団体の許可を受けていること
  • その法人が、育成就労法に基づく監理支援機関の許可申請(施行日前申請)を行っていること。申請時にその受理票の写しの提出が必要です
  • 受け入れる外国人に行わせる業務が、監理支援機関許可の申請で「取扱職種」として申請されていること
  • 育成就労計画作成指導者が、監理支援を行う法人の役職員から選任され、かつ申請者と密接な関係を有する者以外から選ばれていること。あわせて、監理支援機関許可の申請でその人が指導者として申請されていること
  • 送り出す機関が、機構ホームページの暫定送出機関リストまたは認定送出機関リストに掲載されていること
  • 監理支援を行う法人が送出機関と契約を結び、「取次送出機関」として申請していること

注意したいのは送出機関です。暫定送出機関リストに載っていれば申請はできますが、認定の段階では認定送出機関リストに掲載されている必要があります。掲載されなかった場合、送出機関の変更が必要になることがあります。

技能実習からの切り替えで注意したい日程

1号技能実習計画の認定申請は令和9年2月までに

機構は、技能実習制度に基づく1号技能実習計画の認定申請を令和9年2月までに行うよう案内しています。施行日(令和9年4月1日)以降は、技能実習計画の認定申請を行えません。

また、施行日前に計画の認定と在留資格認定証明書の交付を受けた方は、令和9年6月30日までに入国する必要があります。施行日前に申請した計画が施行日以降に認定される場合も、実習開始日が同日以前であることが必要です。

いま在留している技能実習生はそのまま続けられる

施行日より前に認定を受けた技能実習計画に基づいて実習を行っている方は、施行日以降も「技能実習」の在留資格のまま実習を続けられます。在留期間の更新も、1号から2号、2号から3号への変更もできます。

ただし、技能実習3号へ進むには、施行日時点で技能実習2号を1年以上行っていることが必要です。また、施行日以降に「技能実習」以外の在留資格へ変更すると、技能実習へ戻ることはできません。

技能実習から育成就労への変更はできない

見落とされやすい点です。技能実習生が在留資格を「育成就労」へ変更することはできません。技能実習は技能実習として満了し、次の段階は特定技能への移行などを検討することになります。

なお、施行後当分の間、技能実習2号を良好に修了した方は、従事した業務と関連性があれば特定技能1号へ移行できる取扱いが維持されます。特定技能側の受入れ枠については特定技能1号の受入れ見込数が805,700人に再設定をご覧ください。

企業が今から備えておきたい3つのこと

1. 受入れ開始日を決めて逆算する

申請時期は開始予定日から決まります。「いつから働いてもらうか」を先に固めないと、申請時期そのものが決まりません。令和9年4月の受入れを目指すなら、申請は令和8年9月から11月です。準備期間はもう長くありません。

2. 監理団体と足並みをそろえる

監理支援機関の許可申請、取扱職種、計画作成指導者。いずれも企業側では動かせず、監理団体の申請内容に左右されます。現在の監理団体が監理支援機関の許可申請をいつ行ったか、自社の業務が取扱職種に入っているかを、早めに確認してください。

3. 書類の準備は「正本が返らない」前提で

提出した正本は返却されません。写しを取ってから送ること、そして提出書類一覧・確認表と記載例が公開され次第、それに沿って点検することをおすすめします。

よくある質問

Q. 9月1日より前に郵送してもよいですか

機構は9月1日以降に到着するように送付してくださいと案内しています。早く着くように出すことは避けてください。

Q. 手数料はいくらですか

令和8年8月17日時点では公表されていません。手続の流れには手数料の納付が含まれており、案内は追って掲載されるとされています。申請前に機構のホームページで確認してください。

Q. いま受け入れている技能実習生を育成就労に切り替えられますか

できません。技能実習から育成就労への在留資格の変更は認められていません。現在の技能実習を続け、その後の進路として特定技能への移行などを検討することになります。

Q. 監理団体の許可があれば、そのまま監理支援機関になれますか

別の許可です。育成就労法に基づく監理支援機関の許可を改めて受ける必要があり、その施行日前申請は令和8年4月15日から受け付けられています。監理支援機関の許可がされなければ、企業の育成就労計画も認定されません。

Q. 令和9年3月31日までに申請しないと受け入れられませんか

令和9年3月31日は施行日前申請の受付期間の終わりです。施行日以降の申請の取扱いについては、改めて公表される情報を確認してください。いずれにしても、開始予定日の7か月前から5か月前という考え方を前提に、早めに準備を進めるのが安全です。

まとめ

育成就労計画の認定申請は、令和8年9月1日(火)に受付が始まります。申請できるのは開始予定日の7か月前から5か月前までで、提出先は住所地を担当する機構の地方事務所・支所です。

企業側だけで完結しない手続である点が、この申請の難しいところです。監理支援機関の許可申請、取扱職種、計画作成指導者、送出機関のリスト掲載。どれか一つでも欠けると、計画は認定されません。開始予定日から逆算し、監理団体と足並みをそろえて準備を進めてください。

育成就労・特定技能の受入れについてご相談ください

たかやま行政書士事務所では、外国人材の受入れに関する手続をお手伝いしています。

  • 育成就労計画の認定申請に向けた準備・書類の点検
  • 技能実習からの切り替え時期の整理(いつまでに何を出すか)
  • 特定技能1号・2号の在留資格認定証明書交付申請、在留期間更新、在留資格変更
  • 受入れ後の各種届出・定期届出
  • 外国人雇用に関する社内体制のご相談

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参考にした公的情報

※本記事は2026年8月17日時点の公表情報に基づいています。制度の運用は変更されることがあり、個別案件の判断に代わるものではありません。実際の申請にあたっては、最新の公表資料および機構・出入国在留管理庁の案内をご確認ください。

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