国際結婚では、婚姻届を提出するだけで、外国人配偶者が日本に住めるようになるわけではありません。まず日本と相手国の法律に沿って婚姻を成立させ、その後、生活する国に応じた在留資格や査証の手続を進めます。
必要書類や手続の順序は、相手の国籍、婚姻する国、現在の在留状況によって異なります。この記事では、2026年8月時点の公的情報をもとに、日本人と外国人が結婚する場合の基本的な流れを解説します。
国際結婚は「婚姻」と「在留資格」を分けて考える
婚姻手続は、夫婦としての身分関係を成立させるための手続です。一方、在留資格の手続は、外国人配偶者が日本に入国・在留するための手続です。婚姻が成立しても、在留資格が自動的に付与されるわけではありません。
- 日本で婚姻する場合:市区町村へ婚姻届を提出します。
- 外国で婚姻する場合:現地法に従って婚姻し、日本人の戸籍に婚姻の事実を記載する届出を行います。
- 日本で暮らす場合:状況に応じて「日本人の配偶者等」などの在留資格を申請します。
日本で国際結婚の婚姻届を提出する場合

外国人配偶者の本国法上の要件を確認する
日本方式で婚姻する場合でも、外国人配偶者については、その人の本国法が定める婚姻年齢や独身であることなどの要件を満たしている必要があります。市区町村は、婚姻届を受理する際にこの点を確認します。
婚姻要件具備証明書と日本語訳を準備する
法務省の案内では、原則として、外国人配偶者の婚姻要件具備証明書と日本語訳が必要です。外国語の書類には訳文を付け、翻訳者を明記します。本人が翻訳することもできます。
国によっては婚姻要件具備証明書を発行していません。その場合は、宣誓書、国籍証明書、出生証明書、本国法の写しなど、代替書類が認められることがあります。必要書類は国籍や届出先によって異なるため、提出予定の市区町村と相手国の大使館・領事館へ事前に確認してください。
外国で婚姻が成立した場合の日本への届出
日本人と外国人が外国の方式で有効に婚姻した場合、日本人の戸籍に婚姻の事実を記載するため、在外公館または日本の市区町村へ婚姻届を提出します。
外務省の案内では、届出期間は婚姻成立日から3か月以内です。一般に、婚姻証明書と日本語訳、外国人配偶者の国籍を証する書面と日本語訳などを提出します。ただし、証明書の名称や必要通数は国・在外公館により異なるため、届出先へ確認が必要です。
婚姻後に日本で暮らすための在留手続

海外から呼び寄せる場合
外国人配偶者が海外にいる場合は、一般に、日本側で在留資格認定証明書の交付申請を行い、交付後に在外公館で査証申請を進めます。個別の事情によって提出資料が追加されることがあります。
すでに日本に在留している場合
外国人配偶者が別の在留資格で日本にいる場合は、現在の活動内容、在留期限、婚姻後の生活状況を確認し、必要に応じて在留資格変更許可を申請します。短期滞在からの変更は原則として認められず、やむを得ない特別の事情が必要です。
「日本人の配偶者等」の審査では、法律上の婚姻だけでなく、婚姻の実体、交際経緯、同居予定、生活費を負担できることなども確認されます。提出書類は一律ではないため、事実関係を整理して説明することが重要です。
具体的な申請の流れは、関連記事「外国人配偶者ビザの申請の流れ」もご覧ください。
手続を始める前の確認ポイント
- どの国の方式で先に婚姻するかを決める。
- 市区町村、大使館・領事館へ必要書類と有効期限を確認する。
- 外国語書類の翻訳、認証、アポスティーユの要否を確認する。
- 婚姻後に暮らす国と、必要な在留資格・査証を確認する。
- 氏名表記、出生地、婚姻日など、各書類の記載をそろえる。
国際結婚では、書類の取得に時間がかかることがあります。外国の公文書は有効期限や認証方法も異なるため、提出先の確認を取ってから取得すると手戻りを防げます。
まとめ
国際結婚の手続は、婚姻を成立させる手続と、日本で暮らすための在留手続を分けて準備することが大切です。相手の国籍や現在地によって必要書類と順序が変わるため、公的機関の最新案内を確認しながら進めましょう。
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