タイと育成就労の協力覚書を作成|受入企業が確認したいポイント

日本とタイは2026年6月2日、育成就労制度に関する協力覚書(MOC)を作成しました。タイ人材の送出し・受入れについて、両国の役割と協力の仕組みを定めたものです。

受入れを検討する企業は、送出機関の認定状況や自社の受入体制を確認して準備を進めましょう。発表日は同年6月4日です。出入国在留管理庁の発表

覚書に基づく協力の開始と、育成就労外国人を実際に受け入れられる時期は異なります。育成就労の受入れ開始は2027年4月1日です。覚書ができたことだけで、直ちに育成就労として雇用できるわけではありません。

この記事は2026年9月20日時点で確認した資料に基づきます。育成就労制度Q&A

受入れ準備の3項目。送出機関の認定状況、自社の受入れ条件、本人への労働条件の説明をそれぞれ確認する。
タイ人材の受入れに向けた主な確認事項。詳細は本文と公式資料をご確認ください。
目次

何が変わる?タイとの育成就労の協力体制を整備

タイとは既に技能実習制度の協力覚書がありました。今回は育成就労制度の運用開始に向けて、新制度に対応する約束を定めています。入管庁は、育成就労制度では初めて作成した協力覚書と説明しています。目的は、両国が連携して外国人を保護し、制度を適正に運用することです。発表資料

  • 日本側:監理支援機関の許可や育成就労計画の認定を適切に行い、取消し等の情報をタイ側に通知します。
  • タイ側:送出機関の認定を適切に行い、認定取消し等の情報を日本側に通知します。
  • 双方:不適切な受入企業や送出機関に関する通報について調査・対応し、結果を相手国に報告します。

対象となる企業・支援担当者

特に確認したいのは、タイ人材を育成就労で受け入れる予定の企業と、監理支援機関として関わる予定の団体です。今回の覚書はタイ国民の育成就労を対象とし、単独型と監理型の双方を定義しています。タイ人従業員のすべての在留資格に一律の変更を加えるものではありません。協力覚書・仮訳

企業が今から確認したい3つの事項

  • 送出しの相手先:技能実習での取引実績だけを判断材料にせず、育成就労の認定送出機関としての状況を確認する。
  • 受入れの条件:予定する仕事内容、受入時期、監理支援機関、育成就労計画の準備状況を整理する。
  • 本人への説明:賃金、仕事内容、住居や費用負担などを整理し、契約前に本人が労働条件を十分理解できる説明を準備する。

覚書では、認定送出機関以外の送出機関が送り出した外国人を受け入れないことが定められています。また、認定送出機関を利用しても、育成就労計画が認定されない場合などには受け入れられません。契約前の労働条件の説明も明記されています。相手先の認定と自社側の準備を、それぞれ確認することが大切です。協力覚書・仮訳の3項・5項

担当者はまず、予定業務、採用人数、入社希望時期、相談中の機関を一覧にすると、確認すべき点を整理できます。送出機関から案内を受けた場合も、説明資料と公的な認定情報を照合し、不明点を契約前に解消しましょう。

よくある質問

Q.2026年中に育成就労として働き始められますか?

A.受入れ開始は2027年4月1日です。一方、育成就労計画の認定に係る施行日前申請は2026年9月1日から受け付けています。事前の申請受付と就労開始を分けて考えましょう。育成就労制度Q&A・Q3、Q7、Q8

Q.現在受け入れているタイ人技能実習生も、一斉に育成就労へ変わりますか?

A.一斉に切り替わるわけではありません。施行日時点で既に来日している技能実習生などには、認定計画に基づく技能実習を続けられる経過措置があります。施行後に技能実習を開始する場合や、2号・3号へ移行する場合は条件があるため、本人の段階と日程を個別に確認してください。育成就労制度Q&A・Q47、Q78

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育成就労計画の施行日前申請が開始|企業の準備7項目

タイ人材の受入れ準備についてのご相談

自社の業務で育成就労を利用できるか、技能実習からの移行をどう整理するか、申請準備をいつ進めるかで迷う場合は、たかやま行政書士事務所へご相談ください。予定する仕事内容と受入時期、現在の受入状況をお知らせいただくと、確認事項を整理しやすくなります。個別の受入れ可否は、分野や本人・企業の状況に応じて確認します。

公式出典

出入国在留管理庁|タイ王国との育成就労制度に関する協力覚書について(2026年6月4日)

厚生労働省|タイとの育成就労制度に関する協力覚書(日本語仮訳)

出入国在留管理庁|育成就労制度Q&A

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